2024年12月03日

2024年07月17日

猪名の里の生き物たち124.フタトガリコヤガ〜幼虫はオクラを食害〜

 チョウ目ヤガ科の昆虫です。幼齢〜中齢幼虫は淡い緑色です。終齢幼虫は鮮緑色の地色に黄色いラインが背中に入り、黒い斑点があり、おしりの部分が特徴的です。
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 幼虫は葉脈も残さないくらい葉を食べることもあり、体長約40mmまで成長します。野菜ではオクラにつきやすく、葉だけでなく、新芽や果実も食害します。大量発生はしにくいが、1匹あたりの食害量は多いので、終齢幼虫は目立つので見つけ次第、捕獲・退治するのが良いです。 [幼虫:2024年7月14日。田能の農園で撮影]
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2024年05月04日

猪名の里の生き物たち123.ウシカメムシ〜突起が、牛の角のよう・・・

 甲虫目カメムシ科の昆虫です。体長8〜9mm。本州,四国,九州,南西諸島に生息している。胸部左右の突起が特徴のカメムシ。牛の角を思わせることからこの和名がある。形・模様共に特徴的で他に似た種はいない。国内に生息するウシカメムシ属は本種のみ。食草はフジやアセビを好む。
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 かつては森林にのみ見られる希少種であったが、最近は都市公園などで見られるようになった。やや珍しいカメムシであまり見かけない種類です。  [2024年4月24日。農業公園で撮影]
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2024年04月21日

猪名の里の生き物たち122.ツマキチョウ〜春の1ケ月だけのスプリング・エフェメラル〜

 藻川の堤防や河川敷には、セイヨウカラシナの黄色い花がたくさん咲いています。白いチョウがたくさん飛び交っています。ほとんどがモンシロチョウですが、その中に翅の先が橙色の少し小型のチョウがいます。ツマキチョウです。ギフチョウなどのように春の1か月ほどだけ現れる「スプリング・エフェメラル」といわれるの生き物の仲間です。じっと見つけて見分けてみてください。[毎日新聞2024.4.18]
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2023年08月25日

猪名の里の生き物たち121.ナガチャコガネ〜茶畑の害虫〜

 甲虫目コガネムシ科の昆虫です。体長は11〜14mmで、北海道,本州,四国,九州、屋久島に分布しています。体色は黄褐色で光沢があります。山間部では普通にみられるコガネムシです。
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 成虫は年1回の発生で6〜7月に出現します。成虫は地中に潜み、黄昏時の午後6時から8時に現れ、地表近くを飛翔します。飛んでいる成虫はほとんどオスです。成虫はほとんど何も食べないようです。静岡県などでは茶畑に多く発生し、幼虫はふ化〜2齢幼虫までは主に草の根や腐植質を食べて成長しますが、3齢幼虫以後は主に茶樹の根を食害して成長します。そのため、茶の木の生育を妨げたり枯らしてしまう害虫として嫌われています。 [2023年6月9日。猪名川自然林で撮影]
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2023年05月11日

猪名の里の生き物たち120.カギモンキリガ〜成虫のかぎ型の模様が特徴的〜

 チョウ目ヤガ科の昆虫です。体長38〜41mmほどで中型の蛾(が)です。前翅は淡褐色で後翅は黒褐色。前翅表面に特徴的なC字状の黒い紋があり、これが「かぎ状」に見えることから名づけられたようです。蛹越冬で、成虫は3月〜5月の春期にのみ現れます。
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 常緑樹林にすむ暖地性の蛾で、幼虫の食草はツルグミやナツグミなどのグミの仲間です。食草であるグミの仲間が生育していることが重要です。国内における生息地が限定され、個体数が少ない。常緑広葉樹林の減少・消失などから絶滅の危険性が高いとされています。石川県では絶滅危惧種に、大阪府では準絶滅危惧種に指定されています。兵庫県での目撃例は少なく、尼崎市内では初の目撃かもしれません。   [幼虫:2023年5月3日 猪名川自然林で撮影]
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2022年03月08日

猪名の里の生き物たち119.ナカボシカメムシ〜山地性のカメムシ〜

 甲虫目カメムシ科の昆虫です。体長は8〜9mmで、北海道,本州,四国,九州に分布しています。体色は銅色で光沢を持ち、多数の点刻があります。小楯板はやや淡色で先端部は白色です。また黒紋2対の黒紋があり、前の黒紋は密接し、繋がることもあります。7〜11月に羽化し、成虫で越冬します。
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 クヌギ,コナラ,ミズナラなどの汁を吸います。山地性のカメムシの一種で、数は少ないカメムシとされています。猪名川自然林の自然環境の豊かさを示しているといえるでしょう。 [2022年2月11日。猪名川自然林で撮影]

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