2020年06月22日

猪名の里の生き物たち104.ヌートリア〜南アメリカ原産の大きなネズミ〜

 ネズミ目ヌートリア科の小型哺乳類です。南アメリカ原産で、日本には毛皮を取るために輸入したものが野生化し、日本各地の水辺で繁殖しています。水生植物の葉や地下茎、淡水産の巻貝を主に食べていますが、農作物を食害することや、河川の堤防に巣穴を掘ることから、特定外来生物に指定されています。また、繁殖力も旺盛で、世界の侵略的外来種ワースト100、日本の侵略的外来種ワースト100に選定されています。
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 主には夜行性ですが、昼間に活動している姿も多く見られます。ヌートリアは年間3〜4回繁殖し、一度に5〜6頭の子どもを生みます。日本にはヌートリアの天敵がいないため、その数はどんどん増え続けています。日本の在来種を守るため、河川近隣の獣害を防ぐためにも、餌やりは絶対にしないようにしてください。基本的にはおとなしい動物で、何もしなければ人間に向かって来たりすることはありません。しかしヌートリアのもつ歯は非常に強力で、人間の指くらいなら容易に噛み切ってしまえるほどのパワーがあるそうです。[2019年11月5日 藻川で撮影]
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2020年06月10日

猪名の里の生き物たち103.チュウレンジバチ〜鐫花娘子蜂〜

 ハチ目ミフシハバチ科の昆虫です。成虫の体長は8mm前後で、北海道〜九州に広く分布し、4〜9月に発生します。成虫の頭部・胸部・脚は黒色、腹部は黄褐色で、翅は黒っぽい小さなハチです。チュウレンジバチは、「鐫花娘子蜂」と書き、雌の成虫が花の茎を彫って卵を産み付けることに由来するといわれています。幼虫はバラ科植物の葉を食べ、地中の繭で越冬します。バラ愛好家の間では、成虫がバラの茎に卵を生み付け、孵化した幼虫がバラの葉を食べることから害虫として嫌われています。
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 幼虫は、いわゆるイモムシで、体長は8〜15ミリ。頭部は黒色、胸部と腹部は黄色〜緑色を帯び、側面に黒い点状の斑紋があります。胸部に3対の黒い脚があり、老齢になると橙黄色に変化し、体節の黒い点状の斑紋が現れます。腹部には体節ごとに1対のいぼ状の脚があります。胸部の脚で葉をつかみ腹部を持ち上げたり、逆立ちする姿勢を見せるのが特徴です。幼虫は孵化すると葉の周りにズラリと並んで葉の周りから食べ進み、1枚1枚の葉を葉脈を残して食べつくしてしまいます。[幼虫:2020年6月6日。猪名川自然林で撮影]
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2020年06月06日

猪名の里の生き物たち102.クワキジラミ〜クワの木に白い糸のような綿毛〜

 カメムシ目キジラミ科の昆虫です。体長は3〜4mmで、北海道〜九州に広く分布し、3〜6月に発生します。クワの葉裏で見られるキジラミの仲間で、成虫で越冬します。5〜6月に現れる新成虫は淡緑色〜黄褐色ですが、越冬後は茶褐色になります。
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 クワの若い枝や葉に白い糸のようなものが着いているのを見かけますこの糸状の物質は虫が作り出した蝋(ロウ)で出来ていて、自分自身の体と周囲にこの糸を着けてどこが虫体だかわからなくして身を守っています。糸で身を隠すのは幼虫(写真左)で、成虫(写真右)になると糸は出さず、その代わり翅をもっているので飛ぶことが出来ます。クワキジラミは、セミと同様ストロー状の口で木の汁(師管液)を吸って餌にします。栄養の薄い師管液から必要量のアミノ酸を確保するため、大量の師管液を吸飲しなければなりませんが,すると糖分は過剰になってしまいます。そこで余った糖分をロウに作り替えて、身を隠す材料として利用しているのです。 [2020年5月18日。猪名川自然林で撮影]
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2020年05月22日

猪名の里の生き物たち101.シマサシガメ〜白黒まだら模様の細身のサシガメ〜

 カメムシ目サシガメ科の昆虫です。体長は13〜16mmで、本州・四国・九州に分布し、6〜8月に発生します。初夏に樹上や草むらで見られることが多いです。黒色で、腹部の側部と脚が白黒の縞模様になった、やや細身のカメムシです。触角がとても細長く、脚も長いです。幼虫で越冬します。
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 肉食性で、チョウ、ガの幼虫など他の昆虫を捕らえ、口吻を突き刺して体液を吸います。ヨモギハムシが好物で、ヨモギの葉の上でよく見られます。前翅は淡褐色で半透明です。そのため、飛ぶとハチかアブの仲間のように見えます。  [2020年5月18日。猪名川自然林で撮影]
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2020年05月13日

猪名の里の生き物たち100.クマバチ〜花粉や蜜が大好きなおとなしいハチ〜

 ハチ目ミツバチ科のクマバチ属に属するハナバチの仲間の総称で、約500種類が確認されています。本州に広く分布するのは、キムネクマバチという種類です。体長は2cmを超え、ずんぐりした体形です。全身が黒く、胸部の毛は黄色いのでよく目立ちます。翅はかすかに黒色です。体の大きさの割には小さめな翅で、、「ブーン」という大きな音を立てて、安定した飛行をします。オスは複眼が丸く大き目で、やや狭い額に黄白色の毛が密生し、全体に小顔な印象です。
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 食性は他のハナバチと同じで、花粉や花蜜です。初夏から秋にかけてさまざまな花を訪れます。初夏、メスが太い枯れ枝などに細長い巣穴を掘り、中に蜜と花粉の団子を幼虫1匹分ずつ作り散乱します。1つずつの間に間仕切りをするため、1つの巣穴に1列に複数の個室が並びます。英名の carpenter bee(大工蜂)は、この一連の様子に由来します。ひたすら花を求めて飛び回り、人間にはほとんど関心を示しません。オスは針が無いため刺すことはありません。毒針を持つのはメスのみで、メスは巣があることを知らずに巣に近づいたり、個体を脅かしたりすると刺すことがありますが、たとえ刺されても重症に至ることは少ないです。[オス:2020年4月27日。猪名川自然林で撮影]
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2020年03月06日

猪名の里の生き物たち99.ベニカミキリ〜竹林のカミキリムシ〜

 甲虫目カミキリムシ科の昆虫です。体長は13〜17mmで、北海道・本州・四国・九州に分布し、4〜8月にかけて見られます。前胸、上翅が鮮やかな紅色で、前胸には5つの黒紋があるカミキリムシです。上翅はふつうは無紋ですが、黒紋がある個体もいます。頭部、触角、脚は黒色。近縁のヘリグロベニカミキリと異なり、前胸の側縁に黒色部はなく、全体に毛が少ない。
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 クリ、ネギなどの花に集まる赤くて綺麗なカミキリムシです。カミキリムシの仲間は木の皮を食べるものが多いのですが、本種は花の蜜を食べます。昼行性でよく飛びまわっています。幼虫はタケ類を食べて育ちます。 [成虫:2020年2月29日 農業公園で撮影]

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