2021年04月30日

猪名の里の花々32.ハラン〜花は地面すれすれに顔を出します〜

 キジカクシ科ハラン属の常緑多年草です。茎は地下を横に這う地下茎の形をとり、葉は薄いが硬くてつやがあり、深緑色です。楕円形で長さが50cmを越え密な群落を作るので、地面から大柄な葉が立ち並ぶような風景となる。日陰で手入れをしないでもよく育ちます。花は紫色で多肉質で、4〜5ごろ地下茎から出て地面すれすれに咲きます。ちょうど花が地面にめり込んだような格好で、果実も地表に乗った姿になります。
ハラン1.jpg  ハラン2.jpg
 和食での料理の盛りつけで料理の飾りにハランの葉を包丁で細工したものを使うこともあります。現在では高級料亭、寿司店で使われています。現在、折詰や刺身に付いてくる「緑色のプラスチックシート(人造バラン)」は、このハランの葉の飾りつけを模したものです。これは、ハランを真似て作ったプラスチック製のものを人造ハランと呼んだのが起源です。前に「人造」が付くため「ハラン」が連濁して人造「バラン」となり、「人造」が取れて短縮された結果、「バラン」とよばれるようになりました。 [2021年3月29日。猪名川公園で撮影]
posted by もりぞー at 09:00| Comment(0) | 猪名の里の花々
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